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秋山紀夫先生の輸入楽譜新譜紹介です


 No.55(2005年2月4日版)

今回はドイツのルンデル出版社からの新譜CD2枚からの新曲を紹介しましょう。

まずはCD「Olympus」からです。演奏はすべて日本の陸上自衛隊中央音楽隊の演奏で、どの曲も好演で、特に2曲目「フラ・ディアヴォロ」の木管の弱奏は見事で、広く一聴をおすすめします。

 1. Olympus Fanfare(オリンパス・ファンファーレ)
K.Vlak(K.フラク)作曲/グレード3.5/3:05/CD「Olympus」に収録

華やかなファンファーレにはじまります。主部はマーチ・テンポとなり、ドラム・マーチのあとクラリネットとサックスでメインテーマが提示され、これが発展してグランディオーゾで堂々と繰り返されて終わります。コンサートのオープナーに向いています。

 2. Fra Diavolo(フラ・ディアヴォロ序曲)
D.F.E.Auber(D.F.E.アーバー)作曲/L.Dunaev(L.デュナエフ)編曲/グレード3.5/8:46/CD「Olympus」に収録

フランスのオペラ作曲家オーベール(1782-1871)の歌劇(1830年初演)の序曲です。小太鼓のソロから開始され、クラリネットのひそやかなテーマが現れ、テュッティの第2主題も現れ、もう一度テーマが繰り返されて第1部を終えます。第2部は6/8拍子でテンポを速め、軽快なトランペットのソロに導かれてにぎやかな主部となります。変化のある長い主部のあとプレスト、12/8拍子のコーダに入って終わります。木管が中心です。コンクールにも向いています。

 3. Coronation March(戴冠式行進曲)
P.I.Tchaikovsky(P.I.チャイコフスキー)作曲/P.Kabaktschiec(P.カバクチエフ)編曲/グレード4/5:15/CD「Olympus」に収録

チャイコフスキーが1883年にアレクサンドル3世の戴冠式のために作曲した曲を、プラメン・カバクチエフが編曲したものです。4/4拍子の堂々としたマーチで、第2主題のあともう一度第1主題を繰り返し、コラール風な部分を経てロシア国歌の断片が現れるコーダとなり終わります。コンサート向き。

 4. Sleeping Beauty Waltz(眠りの森の美女ワルツ)
P.I.Tchaikovsky(P.I.チャイコフスキー)作曲/P.Kabaktschiec(P.カバクチエフ)編曲/グレード3/5:15/CD「Olympus」に収録

これもチャイコフスキーのバレー音楽から同じプラメン・カバクチエフが編曲したものです。木管主体のアレンジです。

 5. Interludia(間奏曲)
P.Stanek(P.スタネク)作曲/グレード3/6:08/CD「Olympus」に収録

1927年プラハ生まれの作曲家、パヴェル・スタネクのオリジナルです。3/4拍子のゆっくりした第1楽章と4/4拍子のアレグロの第2楽章から出来ています。民族的な色彩の濃い第1楽章は2分37秒。舞曲風な第2楽章は3分31秒で、ホルンのソロによる中間部をもちます。コンサート向き。

 6. Elisabeth Serenade(エリザベス・セレナーデ)
R.Binge(R.ビンジェ)作曲/Z.Bittmar(Z.ビットマー)編曲/グレード4/3:23/CD「Olympus」に収録

イギリスの作曲家ロナルド・ビンジェ(1910-1979)がBBC放送のために作曲した曲で、彼の作品では最も良く知られている曲です。木管が細いリズムをきざむ軽快で愛らしい曲で、トランペットが主旋律を導入しホルンも加わります。コンサートまたはアンコール向き。

 7. Adebars Reise(アデバーズ・レイズ)
M.Gotz(M.ゲーツ)作曲/グレード3/6:00/CD「Olympus」に収録

1973年ドイツ生まれの若いトランペット奏者マーカス・ゲーツが2003年に作曲した曲で、ヨーロッパ南部への旅の印象を描いた曲です。ゆっくりした美しいユーフォニアムのソロにはじまり、それぞれの部分にタイトルのついた6つの部分が続けて演奏される変化のある面白い曲です。コンサート向き。

 8. Russian Dance Suite(ロシア舞曲組曲)
K.Vlak(K.フラク)作曲/グレード3/6:31/CD「Olympus」に収録

キース・フラクのオリジナルで、4つの楽章から出来ています。第1楽章:序曲、3/4拍子のアレグロで3部形式の曲。第2楽章:哀調に満ちた踊り、2/4拍子のゆっくりしたヘ短調もの悲しげな曲。第3楽章:ペトルシュカ、2/4拍子の低音がゆっくり歌いはじめ、テンポを速めてゆく舞曲。第4楽章:トレパック、2/4拍子の軽快な速い舞曲。中学校バンドのコンサート向き。

 9. Zacatecas(ザカテカス)
G.Codina(G.コディナ)作曲/S.Rundel(S.ルンデル)編曲/グレード3/4:19/CD「Olympus」に収録

メキシコのヘロナ・コディナ作曲のマーチで、メキシコの代表的なマーチです。現地で演奏すると、みんな一緒に歌ったり踊ったりするくらい有名なマーチです。ジーグフリート・ルンデルの編曲で軽快な大変良いマーチです。

 10. Xylo Classics(ザイロ・クラシクス)
G.Bogner(G.ボグナー)作曲/グレード3/5:01/CD「Olympus」に収録

ゲルド・ボグナー作曲のバンド伴奏による木琴ソロで、ウィリアム・テルのマーチの前奏にはじまり、カルメンの前奏曲、斗牛師の歌、前奏曲、モーツアルトのトルコ行進曲、モンティのチャルダッシュがメドレーとなり、最後はウィリアム・テルのマーチでにぎやかに終わります。ソロはグレード4、伴奏は3で中学校バンドでも楽しめます。コンサートやアンコール向き。打楽器奏者の良いチャレンジになり、聴衆にも喜ばれるでしょう。

 11. The Washington Post(ワシントン・ポスト行進曲)
J.P.Sousa(J.P.スーザ)作曲/S.Rundel(S.ルンデル)編曲/グレード3/4:19/CD「Olympus」に収録

2004年はスーザ生誕150周年にあたり、ヨーロッパでもスーザのマーチが多く出版されました。これもその一つです。ジークフリート・ルンデルの編曲で、フルスコアで見やすいです。

 12. Last Flight of the Dragonfly(夏の終わりのトンボ)
K.Vlak(K.フラク)作曲/グレード4/1:57/CD「Olympus」に収録

作曲はキース・フラクで、サブタイトルに「秋への印象」とあります。曲はトンボの羽音の描写からはじまり、飛び交う様子が美しい短調のメロディーで描かれています。終わりは再び羽音的な描写となって静かに終わる、大変印象的な曲です。アンコール向き。

 13. Picture at an Exhibition(展覧会の絵)
M.Mussorgsky(M.ムソルグスキー)作曲/M.Protsenko(M.プロトセンコー)編曲/グレード3/7:24/CD「Olympus」に収録

ムソルグスキーの曲からプロムナード第1番と終曲のキエフの大門だけをミクホール・プロトセンコーが編曲したものです。プロムナードは変ロ調(1分40秒)、キエフは変ホ調(5分40秒)。中学校バンドのコンサート向きですが、コンクールにも使えます。



次からはCD「Jazz Inspiration」(演奏はバーデン・ヴィルテンブルグ警察バンド。内容はポップスが多い。)からの新譜です。
 14. Alcazar(アルカザール)
Lano(ラーノ)作曲/グレード3/6:51/CD「Jazz Inspiration」に収録

ラーノ作曲のスペイン風序曲で、コンサートに向いた短調のメロディーの魅力的な曲です。スペイン音楽そのもので、聴衆うけ充分な6分51秒の曲です。トランペットのカデンツァも含まれ、大変エキサイティングです。中間部にバスーンやアルト・サックスのソロもあり、ゆったりしたメロディーも現れ、再び3/4拍子の主部に戻り華やかに終わります。コンサートにぜひ加えたい曲ですが、コンクールにも良いです。

 15. Jazz Inspiration(ジャズ・インスピレーション)
M.Schneider(M.シュナイダー)作曲/グレード4/10:39/CD「Jazz Inspiration」に収録

マンフレッド・シュナイダーの作曲の3楽章の曲です。第1楽章はゆっくりしたブギのリズムを持つミディアム・テンポのスウィングです。2分50秒。テナー・サックスのソロあり。第2楽章はブルースで、けだるいテンポの甘いブルースで4分5秒。トロンボーンのソロあり。第3楽章はファースト・スウィングです。2/2拍子でベースが下で音階風なリズムをきざみ、その上に木管がスウィングし、金管も加わるエキサイティングな曲で3分35秒。市民バンドの等のコンサート向き。

 16. Present of Love(恋のプレゼント)
M.Schneider(M.シュナイダー)作曲/グレード4/3:16/CD「Jazz Inspiration」に収録

ヘンデルの主題によるユーフォニアムまたはトロンボーンの協奏曲です。テーマは「ラールゴ」。マンフレッド・シュナイダーの編曲で、伴奏パートはジャズ風なフォービートです。コンサート向き。

 17. African Inspirations(アフリカン・インスピレーション)
M.Gotz(M.ゲーツ)作曲/グレード3/7:24/CD「Jazz Inspiration」に収録

マーカス・ゲーツ作曲のラプソディーで、メロディーはアフリカ風ですがリズムはポップスで、速い主部から出来ています。中間部にユーフォニアムのソロがあります。

 18. Golden Swing Time(ゴールデン・スウィング・タイム)
S.McMillan(S.マクミラン)編曲/グレード4/4:08/CD「Jazz Inspiration」に収録

スティーブ・マクミランの編曲で、ハロー・ドーリー、マック・ザ・ナイフ、踊りあかそう等4曲がスウィングでメドレーになっている楽しい譜面です。一般バンドのコンサート向き。

 19. The Great Pretender(グレート・プリテンダー)
B.Ram(B.ラム)作曲/K.van der Woude(K.ヴァン・デル・ワウデ)編曲/グレード4/3:19/CD「Jazz Inspiration」に収録

女バック・ラムの曲をクラース・ヴァン・デル・ワウデがスロー・スウィングに編曲したもので、トランペットのソロがフューチャーされています。一般バンドのコンサート向き。

 20. Begegnung(出会い)
K.Gable(K.ゲーベル)作曲/グレード4/5:59/CD「Jazz Inspiration」に収録

クルト・ゲーベルが作曲の3本のアルプホルンとバンドのための珍しい曲です。ゆっくりしたのどかな曲で山々のイメージができます。民謡調というよりポップス調のメロディーを持っています。

 21. Stephen Foster in Concert(ステファン・フォスター・イン・コンサート)
F.Watz(F.ワッツ)作曲/グレード4/7:29/CD「Jazz Inspiration」に収録

フランツ・ワッツのかなりしゃれたアレンジで、いくつものフォスターの歌のメドレーが楽しめます。コンサート向き。いろいろな楽器のソロが含まれます。
 22. Happy Spain(ハッピー・スペイン)
H.Schmidt(H.シュミット)作曲/グレード4/3:02/CD「Jazz Inspiration」に収録

ハンス・レイナー・シュミット作曲のオリジナルで、トランペットのソロと重奏とバンドの曲です。序奏はスペイン風ですが、主部はポップス調となる楽しいコンサート向きの曲です。

 23. Mandy(マンディ)
S.English & R.Kerr(S.イングリッシュ&R.カー)作曲/グレード3/4:08/CD「Jazz Inspiration」に収録

トロンボーン・ソロによるスロー・バラードです。
 24. Caucho(カウチョ)
D.Ravenal(D.ラヴェナル)作曲/グレード3/2:13/CD「Jazz Inspiration」に収録

ディック・ラヴェナルの曲で、トロンボーン・ソロのためのツー・ステップのラグです。アンコール向き。

 25. Singin' Sax(シンギン・サックス)
F.Waldmann(F.ワルドマン)作曲/グレード3/3:53/CD「Jazz Inspiration」に収録

サックス二重奏のためのゆっくりしたスウィングです。

 26. Uber Sieben Brucken(7つの橋の上で)
M.Schneider(M.シュナイダー)作曲/グレード3/3'53/CD「Jazz Inspiration」に収録

ドイツのポップスでユーフォニアムのソロではじまるスローバラードです。

 27. Beyond the Sea(ビヨンド・ザ・シー)
S.McMillan(S.マクミラン)編曲/グレード4/3:46/CD「Jazz Inspiration」に収録

ディズニー映画の「ファインディング・ニモ」のテーマ曲です。フランスのシャンソン「ラ・メール」のスウィング風なアレンジです。市民バンドのコンサート向き。トロンボーンのセクション・ワークがここちよいです。



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