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秋山紀夫先生の輸入楽譜新譜紹介です


 No.89(2007年8月20日版)

今回はアメリカのアルフレッド社の新譜を紹介しましょう。アルフレッド社からは「ヤング・シンフォニック・シリーズ」として15曲、「コンサート・バンド・シリーズ」として15曲が、2007〜08年用に出版されました。他にも易しい初級バンド用のシリーズもありますが、今回はこの2つのシリーズからの曲を紹介します。以下のすべての曲は、無料CD(CD注文番号:ALCD-2008)でサンプル視聴(抜粋音源)することができます。


まず「ヤング・シンフォニック・シリーズ」(グレード2〜2.5、初中級バンド用)からの新譜です。
1. Semper Melior(常により良く)
J.Fannin(J.フェンニン)作曲/グレード2.5

ジョン・フェンニンのオリジナルで、初中級バンドのための、急・緩・急タイプの序曲。6/8と3/4拍子のリズムがうまく使われています。

2. Poeme(詩)
T.Stalter(T.ステルター)作曲/グレード2

トッド・ステルターのオリジナル。ゆっくりした美しいメロディーの曲で、木管が中心に書かれています。

3. The Mystery of Daffy's Cut(ダッフィー・カットのミステリー)
R.Sheldon(R.シェルドン)作曲/グレード2.5

1832年ペンシルヴァニア州で起った、鉄道建設で働いていたアイルランド移民が57人も亡くなった事件を画いた曲です。ゆっくりした曲からはじまり、次第に動きを伴い低音楽器が活躍します。追悼のコラールの後にアイリッシュ・ダンスも聴かれます。興味深い曲です。ロバート・シェルドンの曲なので、おすすめの一曲。

4. Contraption(新しい仕掛け)
B.McBrien(B.マクブライアン)作曲/グレード2.5

大きな機械の装置をイメージしたブレンダン・マクブライアンの曲です。リズミカルな曲で、低音がよく動きドラマチックです。「大きな機械の装置」をイメージして演奏を、というモチベーションで、指揮者も奏者も違った感覚で演奏が出来ると思います。

5. A Cambridge Carol(ケンブリッジ・キャロル)
V.Gassi(V.ガッシ)作曲/グレード2.5

ヴィン・ガッシの作品で、軽快なクリスマス・キャロルで、楽しい曲です。「ディン・ドン・メリー・イン・ハイ」のメロディーが用いられています。すべての楽器にメロディーが出てくる曲です。

6. Photo Finish!(写真判定!)
B.Karrick(B.カーリック)作曲/グレード2.5

競馬の情景を描いたブラント・カーリックの作品です。タイトルは「写真判定!」。打楽器も活躍する速い曲にはじまり、ゆっくりした中間部をもつ序曲です。

7. In Honor of the Fallen(斃れた人々の名誉に)
B.Milner(B.ミルナー)作曲/グレード2

バリー・ミルナーのオリジナルで、ゆっくりした荘重な曲。死をかけて国を守った軍人に捧げた曲です。

8. Pop Culture(パート別フィーチャー・ポップス・メドレー)
UP368/R.Sheldon(R.シェルドン)編曲/グレード2.5

ロバート・シェルドンの編曲で、「ジェームス・ボンド」や「荒野の七人」等の映画やTV番組のテーマ曲が9曲メドレーになった楽しい曲。パート別のセクションが、それらの有名な曲のメロディーをつなげていくメドレーです。コンサートやアンコールに絶好のおすすめ曲です。

9. Algorhythms(アルゴリズム)
G.Fagan(G.ファガン)作曲/グレード2,5

タイトルの「アルゴリズム」は計算法の一種で、数学用語をタイトルにした珍しい曲です。ゲリー・ファガンのオリジナル。打楽器が活溌するリズミカルな曲です。

10. Aeolian Winds(エオリアンの風)
J.Edmunds(J.エドマンズ)作曲/J.Brubaker(J.ブルベーカー)編曲/グレード3/4:49

ギリシャ神話のオデッセウスを画いた、ジョン・エドマンズのオリジナル。大らかなメロディーにはじまり、美しいメロディーが続きます。

11. Reflection and Celebration(リフレクションとセレブレイション)
D.Jenkins(D.ジェンキンス)作曲/グレード2

ダレン・ジェンキンスのオリジナルで二つの部分から成ります。第1の部分はゆっくりした曲で、第2の部分はフェスティヴァル風な活溌な曲でできています。

12. Bella Beach(ベラ・ビーチ)
S.Hodges(S.ホッジス)作曲/グレード2.5

米国太平洋岸の美しい海岸の夕方の風景を画いた曲です。アルト・サックス・ソロとバンドのための曲。ソロはスローバラードで、むずかしくありません。スティーブ・ホッジスのオリジナル。

13. The Spirit of Killian Hill(スピリット・オブ・キリアン・ヒル)
R.Sheldon(R.シェルドン)作曲/グレード2.5

ロバート・シェルドンの曲で、マーチ・スタイルの曲。トリオはゆっくりして美しいです。

14. Ever More Distant(エヴァ・モアー・ディスタント)
D.Akey(D.アケイ)作曲/グレード2

ダグラス・アケイのオリジナルで、ゆっくりと歌う曲。トランペットのソロが印象的です。

15. Flight of the Intrepid(勇敢な飛行)
V.Gassi(V.ガッシ)作曲/グレード2.5

ヴァンス・ガッシのオリジナル。ポップス風なリズムを持つ曲です。リズムの勉強に良い曲ですので、初中級のスネアドラマーに好適な曲です。


以下はアルフレッドの「コンサート・バンド・シリーズ」(グレード3〜5、中上級バンド用)から。
16. Flourish for Winds(フローリッシュ・フォー・ウインズ)
G.Fagan(G.ファガン)作曲/グレード3/3:13

ゲリー・ファガンのオリジナル作品です。テンポの速い華やかな曲で金管が活躍します。オープナーに好適。

17. Requiem to a Land Forgotten(忘れられた土地へのレクイエム)
R.Sheldon(R.シェルドン)作曲/グレード3/5:00

ロバート・シェルドンが作曲。ゆっくり静かにはじめられ、中音楽器によるメロディーが中心となって進み、主部ではテンポを速め、金管と木管が応答し高まります。再び静まって木管がやさしく歌います。そして再び速くなって終ります。

18. Military Polonaise(軍隊ポロネーズ)
L.Harnsberger(L.V.ハーンスバーガー)編曲/グレード4/3:40

ショパンのピアノ曲を、L.C.ハーンスバーガーが吹奏楽に編曲したものです。グレード4で3分40秒。やや手ごたえのあるクラシックの名曲です。

19. Songs of Old Kentucky(古いケンタッキーの歌)
B.Karrick(B.カーリック)作曲/グレード3.5/6:30

ブラント・カーリックの作品。スコットランドやイングランドの影響を受けて、アメリカの民謡となった4曲がメドレーとなっています。静かなムードの良いメロディーが多く、しみじみとした雰囲気が味わえます。バンドの歌わせる練習に好適。抒情的でおすすめできます。アルト・サックスのソロも含まれます。テンポの速い、手拍子の入った楽しい曲もあり、変化があります。6分30秒。

20. Clouds That Sail in Heaven(天国への航海の雲)
T.Stalter(T.ステルター)作曲/グレード3/3:00

トッド・ステルターのオリジナル序曲で、聖歌の一つをテーマとして作曲した変奏曲風な曲です。

21. Medal of Valor(勇気のメダル)
S.Hodges(S.ホッジス)作曲/グレード3/3:07

スティーブ・ホッジスのオリジナル・マーチ。めずらしく短調の主部で開始されるマーチです。やや手のこんだコンサート・マーチで、第2マーチも短調で、トリオに入って木管が長調のメロディーに転調しますが、また短調に戻ります。

22. Eire(アイア)
M.Donahue(M.ドナヒュー)作曲/グレード3/4:00

メラニー・ドナヒュー作曲です。6/8拍子のアイルランド舞曲で、ピッコロのソロもあって、聴いてアイルランド風とすぐわかる曲です。

Nalukataq(ナルーカタク)
C.Strommen(C.ストローメン)作曲/グレード4.5/6:20

カール・ストローメンの序曲。6月の終わりに捕鯨シーズンの成功を祝う祭りのことだそうで、グレード4.5の曲です。ホルンの信号風なソロから開始されます。華やかに金管が高まり、広い海原風な表現があり、ホルンが6/8の舞曲風なテーマを奏します。ノールウェイ舞曲風。打楽器の変拍子のリズムの上に低音楽器が舞曲風なメロディーを歌います。フーガ風でややむずかしいです。6分20秒。

24. River Songs of the South(アメリカ南部の川の歌)
W.Harbinson(W.ハービンソン)作曲/グレード4/6:15

ウィリアム・ハービンソン作曲。アメリカ民謡風な楽しい曲です。トロンボーンやオーボエのソロもあります。グレード4で6分15秒。メロディーは大らかで美しく変化があり、「スワニー河」も出てきます。

25. Foundation(ファウンデーション)
M.Camphouse(M.キャンプハウス)作曲/グレード5/8:20

アメリカの聖歌をもとにした曲で、マーク・キャンプハウスの作品なので信用できます。グレード5。ゆっくり、しかし現代的なサウンドで開始され、トランペットやホルンのソロが続きます。次にクラリネットや木管が聖歌のテーマを提示し、変奏曲に入ります。楽器編成が入り組んでいて面白いです。盛り上がりも厚く、手ごたえのある曲。金管が強力のバンドに向いています。8分20秒と時間も充分ですが、終りは木管で消えてゆきます。

26. Tintagel Suite(ティンタジェル組曲)
J.O'Reilly(J.オレイリー)作曲/グレード5/7:11

イングランド南西端の岬で、アーサー王の聖地といわれる古城があるところの印象を、ジョン・オレイリーが組曲にしたものです。グレード4で4楽章。各楽章は2分程度で短いですが、変化はあります。トータルで7分11秒。

27. Charleston Harbor Celebration(チャールストン・ハーバー・セレブレーション)
R.Sheldon(R.シェルドン)作曲/グレード4/5:10

ロバート・シェルドンの序曲。サウス・カロライナ州の港町の波止場を画いた曲です。ホルンが活躍し、他の楽器のソロも多く出てきます。変化の多い序曲で、おすすめです。遅い〜速いの形式で、5分10秒。

28. Adoration - Mov.1 from Symphony of Prayer(祈り、「祈る人の交響曲」第1楽章)
J.Schmidt(J.シュミット)作曲/グレード4/4:50

エリック・シュミットの作品でグレード4。タイトルのように静かなムードの曲です。オーボエ等の木管のソロが続きます。次第に高まり、金管も加わって、教会の合唱の高なりも聴かれます。静かなムードですが、変化も多いです。

29. Snow Day Celebration(雪の日のセレブレーション)
A.Stein(A.スタイン)作曲/グレード3/2:50

アラン・スタインの作品。グレード3。軽快なムードで、そりすべりのような楽しい雰囲気を持つ楽しい曲です。雪の日をテーマとした曲。

30. The Night Before Christmas(クリスマス前夜)
R.Bass(R.ベース)作曲/グレード5/6:40

ランドール・アラン・ベースの作品。クリーブランド管弦楽団のための作品から吹奏楽に編曲したものです。ハープも使われていて、ナレーションつきです。グレード5。6分40秒。


M8オススメ楽譜情報

タイム・トゥ・セイ・グッドバイ
世界中で知られているミュージカルでも大活躍中のサラ・ブライトンと、イタリアの人気テナー歌手アンドレア・ボッチェリのデュエット曲。スバルのCMで使われ、「あの曲は何だったの?」と問い合わせ殺到。静かな大変美しい曲です。

小ハンガリー狂詩曲
変化に富んだ良い曲。中・高校の自由曲におすすめのルンデル社の目玉曲。

古いアメリカ舞曲による組曲(グレード3)
カーナウ編曲、グレード3(中級バンド用)の譜面 。第1、4、5楽章が抜粋されています。

山の偉容
昔ポール・ヨーダーに同名の作品がありましたが、これはチェザリーニのオリジナル。二つの楽章からなり、前半静かで後半大いに盛り上がります。中級バンドのコンクール向きな良い曲です。6分で時間的にも良いです。

アイガー:頂上への旅
「アイガー」はスイス・アルプスにある3970mの山で、この曲はその北壁にいどんで遭難した登山家の息子ジョン・ハーリン(その時9才だった)が、40年後に父に代わってこの北壁の登頂に成功するという物語をもとに作曲したものです。スウェアリンジェンの力作で見逃せません。

誕生日のためのファンファーレ
マルコム・アーノルドの80才の誕生日に演奏された曲。3分30秒でグレード5。ホルンから高らかに開始されるファンファーレで、演奏会のオープナーとして最適。

渚の想い出
1970年代、「シェリーに口づけ」で世界中で有名になったフランスのシャンソン歌手、ミッシェル・ポルナレフ。「シェリー」の次の年にリリースしたのが、この「渚の想い出」。フランスの出版社によるフランスの大ヒット曲をフランスからの直輸入でどうぞ。

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