- シリーズ
- MUN 輸入吹奏楽オリジナル作品(スコア&パート)
- 解説
- アトリエエム
日本的な題材を西洋的技法で表現した曲で、2006年12月16日にフランスのリールで開催された「第2回交響吹奏楽団のためのクードヴァン国際交響吹奏楽作曲コンクール」にエントリーし、グランプリを受賞した作品です。
やや高度な技術が要求されますが、コンサートやコンクールで高い演奏効果を発揮します。
千二百年の歴史を持つ日本の美しい都市、京都には筆舌に尽くしがたい魅力があります。沢山の寺の落ち着いた佇まいと歴史の重み、回りを取り巻く自然が四季折々に変化する表情の美しさ、そして長い時間により磨かれた“洗練”という目には見えない風情。
私は気がむくと、ぶらりと京都に立ち寄ります。そして湯豆腐で酒を飲りながら、日本庭園や竹林を眺めては様々な想いをめぐらせるのが好きです。それは普段の忙しさから解き放たれ、何か心が静まるような、浄化されるような気持ちになります。
春の桜、晩秋の燃え立つ紅葉、竜安寺の石庭、そして池に映る雪の金閣寺等の美しさには涙が出るような感動を覚えます。 そして都の華やかさにも心が惹かれます。私が好きなもう一つの街であるパリと京都が姉妹都市であるということは、実に興味深いものがあります。
この曲は、この京都の印象を音にしたものです。大きく全体的な京都の印象であり、この部分は何という構成ではありませんが敢えて言えば、中間の静かな部分は竜安寺の石庭、最後の壮大なクライマックスは金閣寺の印象です。 そして途中、鹿脅しや竹林をそよがせる風の音も聞こえる筈です。その金閣寺の屋根に、いまにも天に向かって羽ばたこうとしている黄金色の鳥が“鳳凰”です。
“鳳凰”はまた、空ではなく時空を飛ぶ鳥だと言われています 。(真島俊夫)
※アトリエエム社の楽譜については、演奏許諾書を添付するため、ご購入の際は、演奏団体名が必要となります。 - 作曲者
- 真島俊夫 (Toshio Mashima)
- 音源CD
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鳳凰が舞う~THEオリジナルス/佐渡裕&シエナ・ウインド・オーケストラ(AVCL-25748)(JCD167)