- シリーズ
- MUS 輸入吹奏楽協奏曲(スコア&パート)
- 解説
- ⽇本の四季は変化に富み、その自然の営みの移り変わりは、人々の生活に大きな影響を与えています。この曲は日本の「夏」と「秋」及び、その移り変わりのひとこまを描いた作品です。
前奏に続く"Song"は、夏の⽇の朝、穏やかな南⾵のなかから聞こえる優しい唄のような部分です。しばらくすると夏の気だるい風景の中から、何かに憧れるようなせつない歌も聞こえてきます。
短いカデンツァのあとは、ドラム・セットとエレキ・ベース・ギターを加え、ポップ・スタイルで演奏される"Dance"です。過ぎ⾏く夏を惜しむようなノスタルジックな主題が現れ、中間部では秋の実りに感謝する⼈々の踊りも描かれます。
アルト・ソロにはフラジオの音域が多く使われています。どうぞ効果的に演奏してください。また、"Dance"の部分では⾃由にフェイクやアドリブも試みていただいて結構です。
さらに153小節から168⼩節の間はリピートして、ほかの楽器でのアドリブ・プレイも可能です。コード進⾏は、Am/Am△7 Am7/F#m7(b5) F/Em7 Dm7 /Em7 の繰り返しとなります。
この作品は、2011年秋サクソフォーン奏者・関⽔優子さんの依頼によりに当初ピアノ伴奏版として作曲されました。<夏と秋>及び<静と動>の二つの要素を対比させるコンセプトで作曲した同曲を吹奏楽版にするにあたり、併せて次の要素も付加しオーケストレーションしました。<オリジナル的書法とポップス書法><⻄西洋的なエッセンスと日本的なニュアンス>です。
演奏者や聞いていただく方々がそのような印象を感じ取っていただければ、これに過ぎる幸いはありません。
※アトリエエム社の楽譜については、演奏許諾書を添付するため、ご購入の際は、演奏団体名が必要となります。 - 作曲者
- 河邊 一彦