- シリーズ
- MUN 輸入吹奏楽オリジナル作品(スコア&パート)
- 解説
- Southern Music
この「死の幻想」は1979年、カンザス大学バンドのために作曲され、同年夏、作品40番として完成しました。曲はオランダ(ブランドル、オランダ南西部)の画家ヒエロニムス・ボス( 1450ごろ~1516年)の絵画から受けた印象から作曲されました。ボスはレオナルド・ダ・ヴインチとほぼ同時代の町家ですが、作風はまったく異なっていて、そのころの絵とは思えないほど幻想的です。宗教画家といわれていて、なかでも有名なのは3連の絵からなる「快楽の園」という絵です。この絵はボスが1500~1510年ごろ制作したものといわれ、現在スペインのプラド美術館に展示されています。3連の絵は中央に「快楽の闇」、左側に「天国のアダムとイブ」、右側に「音楽地獄」が描かれています。そのため、この曲はこの絵にならって3つの部分からなる1楽章の曲となっています。
この曲は1981年に「ABA(米国吹奏楽指道者協会)/オストワルド作曲賞」を受け、有名だったのにもかかわらず、2006年まで出版されていませんでしたが、2006年春にサザン・ミュージックから出版され、演奏が可能となりました。
(秋山紀夫) - 作曲者
- ジェイムズ・バーンズ (James Barnes)