- シリーズ
- MUN 輸入吹奏楽オリジナル作品(スコア&パート)
- 解説
- Ludwig Masters Publications
この曲は武蔵野音楽大学が2005年12月20日にシカゴのミッドウエスト・クリニックに出演するにあたり、特別に委嘱した作品です。「秋の詩」について作曲者のロン・ネルソンは、次のように述べています。
この作品は、フィンランドの古い叙事詩「カレワラの詩」の神秘性や魔術的な影響を受けています。カレワラはトールキン(1892~1973年、イギリスの小説家)の「指輪物語」やへンリー・ワズワース・ロングフェロー(1807~1882年、アメリカの詩人)の「ハイアウォッサの歌」、またジャン・シベリウスの「カレリア組曲」等に影響を与えている。
この静かな曲で、夜や神秘、そして魔法的なものを表現している。
秋の夜のように静かで暗い
濃霧と雪片の娘たちは
濃霧を振り分け、定着させる…。
この解説のようにヴィブラフォンやマリンバ、それに、ハープの響きとオスティナートの上にホルンが夜のとばりを表現するように和音を奏で、木管は霧が流れるような神秘的な響きを重ね、チェレスタやフルートがこまかい音形で飾ります。金管も加わって、夜のとばりは一層深くなります。60小節あたりで一度霧が薄くなりますが、再び深さを増し、104小節でクライマックスに達し、コーダに入って静かに消えていきます。打楽器の動きの上に金管が厚いハーモニーをつくり、木管が金管と対比的に動いて、ミステリアスな雰囲気をつくる曲です。
(秋山紀夫) - 作曲者
- ロン・ネルソン (Ron Nelson)