- シリーズ
- MUN 輸入吹奏楽オリジナル作品(スコア&パート)
- 解説
- Shawnee Press
この作品は、1962年、ヤマハ吹奏楽団の演奏会のために、当時の指揮者、原田元吉氏(当時NHK交響楽団テューバ奏者)から委嘱を受けて作曲したもので、3つの日本の子供の歌をテーマとして、3楽章からなる曲です。
第1楽章「あんたがたどこさ」
この曲は女の子の手毬つきの遊びと一緒に歌われる「あんたがたどこさ」を用いて、6/8拍子で金管と打楽器だけで演奏されるように作曲されています。10小節の前奏のあと、ホルンとトランペットの掛け合いで主題の手毬歌となり、間奏のあと転調して、トランペットとトロンボーンの応答でもう1回歌があらわれ、後奏がついて終わります。
第2楽章「子守歌」
「江戸子守歌」と呼ばれる関東地方の子守歌をテーマに、木管楽器、コントラバス、それに打楽器で演奏される楽章です。グリッサンドを伴うフルートの美しいソロで開始され、ウッドブロックがリズムを打ちます。やがて、アルト・サクソフォーンがテーマのメロディを奏し、フルートとクラリネットの音階型の間奏のあと、転調してオーボー、クラリネット、テナー・サクソフォーンのメロディとなり、フルートが美しくオブリガートで飾ります。再びフルートのカデンツァのあと、静かに終わります。
第3楽章「山寺のお尚さん」
ゴングのソロが山寺の鐘を表現し、タムタムが軽快なリズムを奏で、その上に木管とミュートをつけたトランペットがおどけてリズムを奏で、クラリネットを加えて、やはり子供の毬つき歌の1つである「山寺のお尚さん」が木管を主体に奏せられます。2回めは、金管と木管が応答風に、ジャズ風なリズムでメロディを奏し、テュッティとなって繰り返され、後奏に入って終わる軽いリズムのしゃれた曲です。この楽章は全楽器で奏せられます。
(秋山紀夫) - メドレー収録曲
- あんたがたどこさ (Where are you from?)
子守歌 (Lullaby)
山寺のお尚さん (An Old Priest in a Mountain Temple) - 作曲者
- 兼田敏 (Bin Kaneda)