- シリーズ
- MUC 輸入吹奏楽クラシック作品(スコア&パート)
- 解説
- Southern Music
この曲の原タイトルは、"Suite of Scenarios for Cinematographers"(映画のためのシナリオ組曲)で、1915年、映画が登場してすぐにスーザが作曲した描写風な組曲です。第1楽章「セレナーデ」、スーザ・バンドの各パートの名人芸を紹介できるように書かれています。まず金管セクションのコラール、次に木管セクションの流れるようなメロディーにホルンが絡み、アルトサックスのカデンツとなり、クラリネットのソロやトランペットの二重奏が続いていきます。パート紹介の曲としてとても便利です。7分30秒で、アンコールには少し長いかもしれません。第2楽章「悪党と内気な女中」、ミステリー風にはじまりバスーンのソロが聴かれます。そのあとハープの伴奏にのってオーボエが女中を表現します。次々に不気味な音楽のあとバスーンが悪者を表現します。続いてオーボエとバスーンのかけ合いが二人の争いを表し短く終わります。4分15秒。第3楽章「平均運動とスウィングするパートナー」、1920年代に流行したラグ・タイムのリズムの楽しいダンス音楽です。速く軽快で、スコット・ジョプリン風な流れるようなトリオを持つ3部形式の曲です。4分47秒。2004年はスーザ生誕150年にあたるので、ぜひ全国のバンドのコンサートでこうしたスーザのマーチ以外の曲を取り上げてもらいたいです。
(秋山紀夫) - 編曲者
- マーク・ロジャース (Mark Rodgers)
- 作曲者
- ジョン・フィリップ・スーザ (John Philip Sousa)