- シリーズ
- MSOKE 輸入ピアノ・ソロ
- 解説
- G. Henle Verlag
フランツ・シューベルトは、イ短調という調性に特別な愛着を抱いていたようです。彼のピアノ・ソナタのうち、実に3曲がこの調で書かれています。その中で最も初期の作品であるD 537は、1817年3月に作曲されましたが、これは彼が初めて完成させたピアノ・ソナタでもありました。この作品の特徴は、その簡潔さにあります。3楽章構成をとっており、通常含まれるスケルツォ楽章は置かれていません。同じイ短調の他のソナタに見られるような劇的な性格とは一線を画しており、気ままな転調によって遠い調性領域へと導かれ、長調へと雰囲気が明るくなる場面も多々あります。実際、このソナタはイ長調で結ばれている点も重要です。ヘンレ社の原典版(ウアテクスト版)は、パリのフランス国立図書館に所蔵されている自筆譜に基づいています。同時代の写譜や死後に出版された初版は、あくまで比較・参照用として用いられました。シューベルト研究の第一人者であるアンドレア・リントマイヤー=ブラントルによる序文と詳細な解説では、作品の成立過程や、楽譜上の未解決の点に関する情報が提供されています。著名なシューベルト演奏家であるマルティン・ヘルムヒェンによる運指が添えられていることも、この新版の大きな魅力です。 - 作曲者
- フランツ・シューベルト (Franz Schubert)
- 編成
- Piano













