- シリーズ
- OS 吹奏楽オリジナル
- 解説
- 今回、ようやくこれが曲として姿を現したことを、私自身とても喜んでいます。「吹奏楽っぽくない音にしたかった」という思いがあって、この曲を作曲しました。打楽器の数をやや少なくし、よく使われるザイロフォンやグロッケンは不使用。大きめのビッグバンドで奏でるサウンドになればいいなと思っています。
曲は3楽章の構成です。冒頭は金管主体のイントロで始まります。私の曲では、いつもコントラバスが大活躍します。特に1楽章では主役級の活躍です。このコントラバスのピチカートに乗せて、クラリネット&サックス群と高音部のフルート&オーボエの会話のような掛け合いがたくさん出てきます。これが主題だと確定できるものはありませんが、小さなモチーフを至るところにちりばめたモザイクのようなものを想像していただけると嬉しいです。
続いて2楽章は温かい金管のハーモニーに乗せて、ソロのメロディが次々と出てきます。私は寒い冬のシカゴしか知りませんが、暖かい季節をイメージするとこんな感じになりました。
そして最終章。ジャズと言えば4ビート。他の私の曲にも4ビート、8ビートはよく出てくるのですが、ここでもやっぱり登場させてしまいました。もうノリノリです。イントロのモチーフが音程や形を変えながらたくさん出てきます。楽しみながら演奏してください。(西邑由記子)
作曲家の西邑氏は京都の出身で、東京芸大で作曲を学び、マイアミ大学で日本人として故アルフレッド・リード博士から作曲を習った唯一の作曲家です。その後、マンハッタン音楽院でも学び、帰国後活発に自作を発表するリサイタルを開き、ピアニストとしても活躍しています。吹奏楽曲はすでにアメリカのサザン・ミュージック出版社から「星の船」が出版されています。また「ブライト・ムーン」は東京佼成によりCDに録音発売されています。
この「The BackRoom」はシカゴにある老舗のジャズ・ライヴハウスの名前で、2004年の12月に作曲者がライヴを聴きに行き、音想をえて作曲しました。
楽譜に作曲者自身が詳しい解説を書いていますので、それを参考に演奏すると良いでしょう。曲は4/4拍子、15小節のモデラートの前奏のあと、少しテンポを速めて主部に入ります。作曲者が「吹奏楽っぽくない音にしたかった」と言っているように、ソフィスティケイテッドでクールな味を持つポップスタイプの吹奏楽曲です。今までになかった雰囲気の曲でおもしろいです。コンサートのプログラムとして加えると、独特なムードを出すことが出来るでしょう。グレード4.5で中、上級バンド以上のレパートリーの、ミュージックエイト社の新しい一弾です。(秋山紀夫) - 作曲者
- 西邑由記子
