サンプルPDF
- シリーズ
- MUNS 輸入吹奏楽オリジナル作品(フルスコアのみ)
- 解説
- Alfred Music
2002年3月のABAの総会でABA-オストワルド作曲賞に選ばれたのはスコットランド出身の作曲家ピーター・グレーアムが米空軍ワシントン軍楽隊の依嘱で作曲した「ハリソンの夢」でした。グレーアムはすでにイギリスで多くの作品を書き、1980年代からはニューヨークに住んでいます。この曲はジョン・ハリソン(1693-1776)の精密機械にかける夢をえがいたものです。ハリソンはイギリスの時計技術者で、独学で精密な時計を作り、特に海上で正確に経度を計ることの出来るクロノメーターという時計を1765年に開発して、より安全な航海に大きな貢献をした人です。曲はABAの速い、遅い、速いの三部形式です。Aではハリソンの工房のいろいろな機械の動きを表現し、細かい音符ですべての楽器が動き回ります。(なんとこの曲はグレード7と表記されている)中間部は航海で行方不明となった人へのエレジーでオーボエのソロなどが聴かれます。再び速くなって終わる約13分弱の曲です。東京佼成ウインドが2002年12月、シカゴのミッドウエスト・クリニックでこの曲を素晴らしく奏し世界的に知られることとなりました。、初演は2002年3月8日、米空軍バンドによりカンサス州ウィチタのABAコンベンションでおこなわれました。
(秋山紀夫) - 作曲者
- ピーター・グレアム (Peter Graham)