- シリーズ
- OS 吹奏楽オリジナル
- 解説
- この曲は元々、吹奏楽と合唱の為の組曲であった「青いことば」の中から、２曲を吹奏楽用に再度作曲し直した作品である。原曲の合唱では、若くはつらつとした青年の目を通してみた世界をみずみずしく歌った歌詞がついていた。それをもとに熱い想いを込めて作曲したという、作曲者の意図がよく伝わってくる作品である。前半部分「First Time」は、鋭角的要素の強く速いテンポでホルンのファンファーレではじまる。著しく変化する拍子と諧謔的な前奏の後、行進曲風な中間部を経て、エンディングに入り、大げさなAllargandoで終わる、という構成になっている。大変に効果的な拍子、テンポやハーモニーの多彩さなどの巧妙な変化のしかたは絶妙であり、ジャズ的要素（ハーモニーに付加和音「ジャズ用語でテンション」を多用）を存分に取り入れた新しいスタイルである。楽器の組み合わせや、音の重ね方も吹奏楽の魅力が充分に発揮できるように工夫されており、特に前奏部にみられるシロホンの用い方は非常に印象的である。さらにメロディーとハーモニーにさかんにあらわれる４度音程が、この曲全体を支配する重要な要素となっている。後半部分「Forever」は１曲目と対照的にスローテンポの曲で、大変美しいハーモニーの流れの上にテーマを奏する部分は、実にノスタルジアを感じさせるメロディーである。そしてそのテーマが音色を変化させながら繰り返されて次第に感情が高まっていきラストのクライマックスに到達する。前半のリズミカルな要素と後半のメロディックな要素とが、みごとなコントラストをなしており、演奏終了後の充実感は、演奏者ともに深い感動を呼ぶことであろう。【試聴用CD(OSCD-001)あります（無料）】
- 作曲者
- 渡辺寛
- 編成
- Full Score / Pic / Fl1.2 / Ob / EsCl / Cl1 / Cl2 / Cl3 / B.Cl / Bsn / A.sx1 / A.sx2 / T.sx / B.sx / Tp1 / Tp2 / Tp3 / Hr(inF)1 / Hr(inF)2 / Hr(inF)3 / Tb1 / Tb2 / Tb3 / Euph / Tuba / St.Bs / Timp / S.D. & B.D. / Perc1 / Perc2 / Glock / Xylo & Mrmb
