- シリーズ
- OS 吹奏楽オリジナル
- 解説
- 海上自衛隊東京音楽隊創立30周年記念応募作品最優秀作品。吹奏楽の世界が良くも悪くもコンクール中心となっている現在、一見やさしそうな曲よりも、ケバケバしいだけの曲の方が喜ばれている、という傾向があるように思われる。しかし、あり余る予算にものを言わせ、買いこんだ打楽器を右から左にたたきまくったり、多種の管楽器を鳴らしたりするような曲よりも、音楽性豊かで中身の濃い作品であり、なおかつ、多くの吹奏楽の仲間に(部員が集まらず楽器も足らずに悩んでいる人達にも)安心して演奏してもらえる、肩をこらす事なく聴いてもらえる、そのような曲こそ本当の意味での「優れた作品」と言えるのではないだろうか。作曲者も次のように述べている。「ある日、“楽器を演奏してみよう”と思い立った子ども達の為に、そして、そのような気持ちを忘れずに育った人達の為に、この曲は書かれています。」この曲はまさに、そのような、音楽と人間の結びつきの精神というものの神髄を極めた作品である。この組曲は次の4楽章により構成されている。第1楽章「序奏と歌」、第2楽章「スケルツォ」、第3楽章「間奏曲」、第4楽章「舞曲」。この各楽章は、作曲者の友人のイメージがもとになって作られた、音による肖像画である。さらにこの曲は、作曲者の尊敬する大作曲家、コープランドとシベリウスへの賛歌でもあり、特に第2楽章は、コープランドのスタイルで書かれている。この曲を演奏するにあたって、ぜひ、この二人の作品を聴いてみると良いであろう。先にも述べたが、この曲は、バランスを整えれば、最低25人の少編成でも演奏可能である。Claは、その半分が3rdを吹くことが望ましく、1st2人、2nd3人、3rd5人、というのが理想である。全体に、低音を厚くして、しっかりとした響きをつくる事が必要である。この曲は、全曲演奏が望ましいが、コンクール等で演奏する場合、第1第2楽章、または第3第4楽章の組み合わせにすれば良いようになっている。
- 作曲者
- 宮澤一人
- 編成
- Full Score / Pic / Fl / Ob1 / Ob2 / EsCl / Cl1 / Cl2 / Cl3 / A.Cl / B.Cl / C.B.Cl / Bsn / A.sx1 / A.sx2 / T.sx / B.sx / Tp1 / Tp2 / Tp3 / Hr(inF)1.2 / Hr(inF)3.4 / Tb1 / Tb2 / Tb3 / Euph / Tuba / St.Bs / Timp / Perc1 / Perc2 /
