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No.37 吹奏楽を続けてきて.......

 先日、前任校で吹奏楽部に入っていた教え子から連絡が入りました。「高校を卒業するので元吹奏楽部員で集まりたい。先生にも出席してほしい」とのこと。思い出すと、彼女たちは同級生の部員が6名。学年全員でも100名ちょっとの学年でしたから、どの部も部員確保で大変でした。音楽大好きのその6名は、音楽室で歌ったり、好きな曲を見つけては楽器で吹いていたり、いつでも音楽のなかにいたような生徒たちでした。その下の学年も人数が少なく、市販の楽譜ではなかなかまとまらないので、人数に合わせてアレンジしたり、金管と木管の持ち替えを要求したり……。みんな、そのときの状況に合わせてよく練習し、演奏してくれたと感心していました。この6人は進学した高校は別々でしたが、それぞれ吹奏楽や音楽関係の部活動に入って続けていました。ときどき定期演奏会のポスターなどをもって、後輩の練習を見にきてくれていました。その生徒たちも充実した高校生活を終え、それぞれ自分の道を見つけ、地元を離れていくようです。そのようなときに私を思い出してくれたのです。なんと嬉しいことでしょう。3年間の楽しい日々のことや、部活動での思い出をたくさん話して聞かせてくれました。
 ふり返ると、私が「吹奏楽」というものに出会ったのは中学校に入学してから、今から30年も前になります。小学生の頃は運動会で演奏するのはリコーダーを中心とした「鼓笛隊」でした。クラリネットやフルート、トランペットなどの楽器を初めて見て聴いて「かっこいいなぁ」と思ったことを覚えています。テナー・サックスの担当となり、先輩と一緒に同じ楽器を使い、少しずつ吹けるようになっていくのが楽しみでした。「みんなで一緒に演奏する楽しさ」を覚えたのも、この頃でした。
 中学校の先生として指導をする立場となって、「音楽科なら吹奏楽部の顧問」と当然のように部をもたされ、ただ演奏するだけではない大変さを実感しました。市民吹奏楽団に入り、演奏をしながら、指揮の勉強もさせてもらいました。「吹奏楽コンクール」に夢中で取り組み、高い賞をねらって生徒に練習させたのもこの頃でした。講習会に参加したり、講師の先生をお願いしたり、「金賞」をめざして休みなく練習の毎日を過ごしていました。
 それから20年、ずっと吹奏楽部の顧問をしてきました。「音楽の先生は吹奏楽部の顧問」ということが当たり前のようについてまわり、結婚をして子どもができて自分の時間がほとんどない状態でも、部活の時間をひねり出してなんとか細々と続けてきました。私のような音楽の先生は多数いらっしゃると思います。できれば時間や予算をたくさんかけて「コンクール」で賞をねらいたいと思っている先生もたくさんいるはずです。しかし、生徒数や部活動予算の減少など、学校ごとに現状も違いますが、楽器を新調することも大変な今、部活動を通して、生徒に「何を体験し学んでほしいか」ということを、教師がはっきりと持つべきだと感じます。
 私は、自分が感じた「みんなと一緒に演奏する楽しさ」を生徒にもたくさん感じてほしいと思っています。コンクールで技術を磨き、賞をねらって演奏することも大事なことと思います。未熟さからつまらなくなることもあります。でも、たくさん曲を練習し、保護者や地域の方々に聴いていただくことも大切なことです。いろいろな企画を考え、演奏発表の場を設け、音楽をする楽しさを感じ、その楽しさを胸を張って言える生徒になってほしいと願い、今日も音楽室に向かいます。

茨城県土浦市立土浦第二中学校吹奏楽部
大山 一江

部員数:男子3名、女子15名   ※部員数は掲載当時のものです。
部のモットー:素直で感動できる心・地道な努力

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