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No.09 音楽室に向かうのは

 私と吹奏楽との出会いは中学1年の時。何部に入ろうかなと訪れた音楽室で、先輩たちの演奏を聴き、素敵だなと思ったのが始まりでした。小学校2年生の頃からマリンバを習っていたこともあり、自然にパートは打楽器になり、吹奏楽の中で打楽器を演奏しているうちに打楽器の魅力にとりつかれていきました。
私が中学3年の時のコンク−ルで演奏した曲が、べ一ト−ヴェン作曲の『エグモント』序曲。私たちの中学校で初めて取り組むオーケストラの曲でした。ここはどんな風に演奏したらより良いのだろうかとプロの演奏のレコードを聴いたり、オーケストラのスコアを購入して自分なりにいろいろ考えたり、一生懸命練習したりして、コンクールの本番で自分のベストをつくせた演奏ができた時、言葉では言い尽くせないほどの感動と満足感を味わいました。また、そんな幸せな気分を味わいたいと高校・大学と打楽器を続け、そのうち中学校の時の先生のように吹奏楽を指導したいという気持ちから教員になりました。
しかし、いざ指導してみると、自分にわかるのは打楽器のことだけで、あとは何ひとつわからない中でのスタートでした。何年も顧問を続けてきたのに、今年10年間勤務していた学校から新しい学校へ転勤しただけで、今まで何も言わなくても自然にできていたことがそうはいかず、どうしてこんな風に聴こえてくるのだろうか、生徒にわかりやすく伝えるにはどのように言うのがよいのだろうかと、、悪戦苦闘の毎日です。
転勤の時に前任校の生徒が、また、毎年春には卒業生が手紙をくれました。その手紙に、次のようなことが書いてありました。
『私は吹奏楽部の部員でほんとうに良かったと思っています。この中学校3年間、いちばん楽しかったのは部活でした。今思うと、コンクールも演奏会も私にとっては大切な思い出となりました。最後のコンタクールでは、ほんとうに真剣にがんばりました。吹奏楽部に入って、友だちも増え、自分の好きなことができ、先輩・後輩の関係がもてたし、がんばって練習すれば、それだけ素晴らしい演奏ができるということを学びました。大好きだった部活と別れるのは、すごく寂しいです。でも、これからは、これ以上、真剣に取り組めるものを探していきたいと思います』
『ほんとうにたくさん良い経験をさせてもらいました。みんなと協力して1つのものを作りあげるって、大変だったけれど、その分感動も大きかったです。そんな感動を呼ぶために応援してくれた親や、指導してれた先生、一緒にがんばったみんなに感謝しています。“音楽をしていてよかった”と最後まで思えるのは、すごくありがたいことでした』
私自身も、顧問をしているとつらいことがあります。が、それ以上にいろいろな感動や、若々しい気持ちを持ち続けさせてくれる子どもたちがいるから、今日も音楽室に向かうのだと思います。

神奈川県横浜市立南希望が丘中学校吹奏楽部
滝野 恵子

部員数:男子9名 女子59名 計68名   ※部員数は掲載当時のものです。
部のモットー:ハーモニー Harmony(音楽的も人間的にも)

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