No.59 生徒と吹奏楽に生かされて

 この四條畷市には中学校が4校しかなく、そのうち3校に吹奏楽部があります。私はこの3校のすべてに携わってきました。西中学を10年、畷中学を13年、そして現在勤務している南中学校は4年目です。すべての学校の吹奏楽を盛んにし、コンクールで優秀な成績を残してきました。
 その中で、私は、あることに気がついたのです。
 私は7年前に大腸ガンを患い、もう治らない、あと1〜2年の命だと思っていました(手術したときは4期でした)。あれからもう7年、現在、癌マーカーの数値も出ていないまでになったのです。それは、このすばらしい生徒たちと、楽しい吹奏楽に囲まれて、生かされている自分がそこにいたからでした。
 生徒たちには、吹奏楽を演奏することと、心の中は同じなんだと教えてきています。心が綺麗だと、その演奏される音楽は素晴らしく綺麗だと……。毎日の掃除から始まる朝練の中で床を、階段を磨くのは、すなわち、自分の心を磨くのだと……。
 生徒たちが笑顔で毎日の朝練(掃除)に取り組んでいる姿、その力を私は毎日もらっています。その力が、私の病気を治してくれているのです。
 そんな生徒たちに、必ず、私のすべてを返してあげるつもりです。
 また、私は「当たり前のことができないものは、当たり前以上のことは絶対できない」と教えています。当たり前、すなわち、服装や言葉遣いがちゃんと当たり前にできないことには、それ以上、コンクールなどで勝ち抜いていくこと(素晴らしい演奏)などは絶対できないことだと。
 生徒たちは、まったく休みがないにもかかわらず、慕ってついてきてくれます。
 そんな生徒たちが愛しくてたまりません。
 きっときっと、この吹奏楽部が、素晴らしい音楽をみんなに提供しつづけられますよう、最後までがんばりたいと思っています。

大阪府四條畷市立四條畷南中学校吹奏楽部
寺沢 彰彦

団員数:男子2名 女子44名   ※団員数は掲載当時のものです。
モットー:当たり前のことができないものは、当たり前以上のことはできない

Copyright © 2015-2019 Music Eight All rights reserved.