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No.72 民族学校バンド

 私が民族学校において吹奏楽部を指導し早15年の日々が過ぎようとしている。今思えば高校生のとき、中学時代はサッカー部だったにもかかわらず、音楽に興味を持ち、楽器ができたらいいなぁという軽い気持ちで吹奏楽部に入部したのがきっかけで、今は吹奏楽にどっぷり浸かっている。
 吹奏楽に対しての気持ちの入れ方は、むしろ、教員になってからのほうがエスカレートしている。
 民族学校で吹奏楽を指導するということは、日本学校にはない違った苦しみが多々あった。まず、なんといっても、日本学校の半分以下の助成金で運営する本校では、楽器の修理、購入、維持がひと苦労である。また楽譜に関しては、民族音楽を中心にする分、ほとんどが出版されていないオリジナル曲で、学生の難易度があまり考慮されていない。
 けれど、日本の友人たちや、学父母、OB等、まわりのいろいろな人からの応援のおかげで、今日がんばれるのだと思う。
 吹奏楽部というのは、子どもたちを成長させるのにほんとうに適した部活であると、私は思う。ひとつの音楽を作りあげる課程でいろいろな試行錯誤を繰り返し、気持ちがひとつにまとまっていく。そして、その成果が音楽という形にあらわれる。
 少子化が進んでいる今日、民族学校での吹奏楽部の人数は年々増加している。それはまさに、吹奏楽には人を引きつけるだけの魅力があるということだ。
 在日コリアンの子どもたちに、民族の誇りと日本社会の中の逆境にもめげず、生きていく力をつけるには、部活の影響は決して小さくなく、すなわち、それだけ重要なのである。
 ブラスエキスポ、コンクール、アンサンブルコンテスト、連盟行事に参加する目的は、もちろん賞にもこだわりたいが、何よりも「民族学校も一生懸命がんばっているんだぞ」ということをアピールし、そして、本校の子どもだけにかかわらず、日本学校の子どもたちにも豊かな国際観を身につけてほしいというのが第一である。
 1月の演奏会では、半分が民族音楽、半分が日本の音楽である。この演奏会の形式が在日コリアンの姿ではないかと思う。朝鮮半島と日本の架け橋になれる立派な在日コリアンを育むべく、精進していきたいと思う。

東大阪朝鮮中級学校吹奏楽部
高 日徳

団員数:男子4名 女子26名   ※団員数は掲載当時のものです。
部 訓:音楽を通じての団結そして飛翔

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