No.74 中学生と社会人のコラボレーション

 一昨年の4月に現任校に赴任したとき、「吹奏楽部員は現在2人です」と聞いた私は愕然とした。前任校の40人あまりの部員数からのギャップは大きく、正直寂しい気持ちを抑えるのに精一杯だった。
 4月に新入部員が3人入って、部員数5人。金管5重奏ができる楽器編成になったので1月にはなんとかアンサンブルコンテストに初出場を果たすことができたが、この頃から私の中に「大編成での演奏の楽しさを部員たちに体験させてあげたい」という思いが大きくなっていた。
 その頃、私は、八丈島の社会人吹奏楽団「スカイピース」からの指導の依頼があり、練習に顔を出していた。そこで団長に中学生との合同バンドを提案したところ快諾してもらい、4月から本格的な活動が始まった。
 当初は社会人とともに活動することに戸惑いを見せていた部員たちも、初めて体験する大編成バンドの迫力に今までになかった吹奏楽の魅力を感じることができた。
 また、島内のお祭りや老人ホームでの慰問演奏など演奏機会が増え、それに伴って演奏曲目が増加して部員たちの音楽観が養われ、モチベーションも上がって、部員個々の技術向上にもつながったことは嬉しい誤算であった。
 2回目のアンサンブルコンテストでは目標を達成することができ、今年の夏はついにコンクール初出場をはたすことができた。
 そんな合同バンドの活動が地元新聞に「中学生と社会人のコラボレーション」として報じられ、富士中学校吹奏楽部だけでなく、スカイピースの活動も活発化して、昨年12月には結成以来初の単独コンサートを開催するまでに至ったのは、指導者としては嬉しい限りである。
 これからも富士中学校吹奏楽部、スカイピース、そして合同バンドの指導者として、花と緑の島、八丈島に吹奏楽の花が咲いてくれることを願っている。

東京都八丈島八丈町立富士中学校吹奏楽部
内藤 大輔

団員数:男子1名 女子9名   ※団員数は掲載当時のものです。
部 訓:練習は裏切らない

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